日本のお正月休みが明けたと思ったらもう中国の春節。

 

あっという間に過ぎていく20231月ですが、例年ほどのバタバタ感は無いと感じるのは私だけでしょうか。

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昨年の夏ごろから下落を始めた運賃は、やや底打ちの様相を見せ始めているものの、どこまで掘り下げるのか、どのくらいの期間下落基調が継続するのかはまだわかりません。

 

日本企業の入札時期を迎えはじめ、どうやらコロナ前のような安売り競争の時代に戻ることは不可避だと思われますが、余剰船腹やコンテナが市場に与える影響は長期的に継続すると見られ、しかもその影響がどれほど大きいのか我々にとっては未体験の領域です。

 

船社によってはあえて船足を伸ばすことにより在庫率を減らすことで健全な財務諸表を維持する取り組みも検討されているようですが、この時代にあって喜望峰回りは果たして健全と言えるものでしょうか。

 

 

日本では24年問題の到来が声高に報道されるようになり、荷主や運送事業者に警鐘を鳴らす情報発信を多く見るようになってきました。

 

確かにトラックドライバーの労働時間短縮は現在の業界にとって深刻な問題です。

 

しかし荷役分離や待機時間の短縮、積載効率や空走距離を改善するマッチングや共配はそれほど簡単なことではなく、さらに下請け・孫請け業者がいて初めて社会基盤としての輸送インフラが確保されている産業構造が変わらない限り、ドライバー不足や低賃金の問題は解決が難しいのではないでしょうか。

 

大手荷主と大手物流業者が値上げに合意しても、その利益が業界全体にいきわたるには相当の期間がかかるものと思います。

 

 

今年の前半は少なくとも、昨年までと異なり、利益率の悪い貨物をたくさん運ぶことにシフトせざるを得ないですね。

 

ウクライナ情勢をはじめ地政学的な不確定要素は多く残っており、いつ急激な市場変動が起こるか予想もつきませんが、粛々と日々の業務をこなしつつ業界の安定と発展を祈りたいと思います。