「星空を片手で掴むゴール前」
中学から高校にかけてバイクが大好きだった私は、当時CYCLE WORLDという雑誌を定期購読していました。
この俳句は、7月終わりの週末に行われるバイクの鈴鹿8時間耐久レースをテーマに紙面で開催された俳句コンテストで最優秀賞だったものです(たぶん)。
夏の鈴鹿サーキットを舞台に、11時半にスタートし8時間を走りぬく過酷な耐久レース。
ゴールは日没後の19時半。
薄暮の中、ヘッドライトを点灯し、残された時間に最後の力を振り絞るライダーの姿はあまりにも幻想的でした。
チェッカーフラッグを受けるライダーは、まるで星空を掴むがごとく高々と片手を天に突き上げ、順位に関係なく肩を叩きあって喜ぶチームの姿にとても感動したものです。
しばらくバイクから遠ざかっていたのですが、なぜかふとこの俳句が数十年ぶりに頭によみがえってきました。
この句の掲載に添えられていた筆書きの挿絵が見たくてネットで検索したのですが、残念なことにこの句自体、検索には引っかかりませんでした。
昨年はコロナウイルスの影響により、1978年の開始以降はじめて中止となったこの夏の風物詩。
今年は感染防止とオリンピックの開催を鑑み、11月に予定されています。
どうか無事に開催されますように。
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