デンマークに拠点を置くニュースサイト ShippingWatchは10月16日、次のようなニュースを報じました。

Maersk terminates agreement with DB Schenker after attempt at hijacking customers.



9月の初め、Maerskは10月1日以降の経営組織変更について、系列の船会社SafmarineとともにDAMCOを事業統合し、さらにDAMCOが取り扱っていたNVOCC業務は事業を継続しないことを発表しました。

業界では色々な解釈がなされましたが、DAMCOが手配する海上貨物輸送はMaerskグループの自社配船航路のみを継承し、NVOCCとしての輸送手配はリリースするものと捉えられました。

そして、それを受けてDB Schenkerは、Stability Serviceと称し、このDAMCOの撤退(?)で不利益を受ける可能性のある荷主に対して期間限定でDAMCOと同条件の輸送契約をオファーすることを発表していました。




そしてこれがどうもMaerskの逆鱗に触れたことになったようです。


船社とフォワーダーの関係は持ちつ持たれつ。

入札案件などでは競合相手として争うこともあるのは航空貨物と異なりますが、船社にとってフォワーダーは無くてはならない優良な大口荷主であることは間違いありません。

DAMCOとの因果関係はあったとはいえ、このような超大型対立が表ざたになるのは非常に珍しいケースといえるでしょう。


長期的に見ればSchenkerにとってMaerskは無くてはならない実輸送手段であり、MaerskにとってSchenkerは世界中で貨物を集めてくれる優良荷主であるはずです。


どのような成り行きになるのかじっくり見てみましょう。


キャプチャ