今月初旬、最強クラスの台風10号の接近に対して最大限の警戒が繰り返し呼びかけられました。

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その勢力は、1959年に未曽有の大災害をもたらした伊勢湾台風並み(中心気圧896hPa、最大風速75m/s)とされ、経験したことのない風雨から生命を守るよう、テレビやSNSで避難が呼びかけられ、気象庁と国土交通省が異例ともいえる合同記者会見まで行っていました。

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また、一部の島しょ部では台風接近前に自衛隊に災害派遣要請がなされ、島民の避難を行った例もありました。

実際には、台風9号の通過により低下した海面温度などの影響により台風10号は予想されたほどの勢力には発達せず、九州地方への影響は幸運にも当初恐れられたほど大きなものではありませんでした。


結果的に「大したことなかった」ことに対して、大げさだ、無駄だ、などといった声もいくらかあったようです。

しかし、迫りくる自然災害に対して結果的に何もなかったこと以上に良い結果があるでしょうか。

備えとは最良の結果を得るために最大限の努力をついやすものです。


自然災害からの生命の保全と仕事を一緒にするのは不適切化もしれませんが、周囲の現場を見ても、考えられるトラブルを事前に察知し、最適な備えを施すことで全体をスムーズに回してくれている人がいます。

そのような人たちの「気づき」は往々にして見過ごされがちですが、本当のファインプレーはだれも気付かないところにたくさんあるものです。


台風のシーズンはもうしばらく続きそうですが、人知れず我々の生活を守ってくれている方々への感謝を忘れないようにしたいものです。