アマゾンは8月31日、ドローンを使用した配送サービス「プライムエア」が米連邦航空局(FAA)に認可されたことを発表しました。
アマゾンの「プライムエア」はFAAによって航空運送業者に指定され、これによりアマゾンはドローンによる貨物の配送を商用サービスとして行うことができることになります。
FAAの認可だけであれば、Google系列のWingやUPSがすでに昨年認可を取得しています。
しかし、今回アマゾンが認可を取得したということは、ドローン配送の分野において大きな影響をもたらすものと考えます。
我々も運送業者の端くれですので解りますが、運送において一番エライのは荷主。
ビジネスの継続性においてコストや品質を評価するのは荷主。
アマゾンはこの運送においてほかならぬ荷主であり、運送部分のみの収支を考慮することなく試験や開発を進められるという優位さがあります。
さらにWingやUPSが試験段階を脱却できない状況をじっくりと見極めたうえでの認可取得ということは、それなりに勝算があってのことなのでしょう。
認可されているサービスの内容は、専用ドローンにより2㎏程度の貨物を片道30分の範囲で行うというもので、さらにドローンの飛行範囲はオペレータの可視範囲と定められています。
このことだけ考えると採算ベースでサービスを展開するのは非常に厳しいといえるでしょう。
では、アマゾンが思い描くドローン配送の未来はどのようなものなのでしょう。
3年まえ、アマゾンは自律航行するドローンを利用した高密度配送センターに関する一つの特許を取得しています。
お城のような高層建築物のあちこちで虫のようにたくさんのドローンが発着している姿はまさに未来的。
このような未来を現実にするためには今できる範囲のことをコツコツと進めていくのみ、ということでしょうか。
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