7月25日現地時間19:30ごろ、商船三井の運行するケープサイズバラ積み船 WAKASHIOがモーリシャス島沖で座礁しました。

悪天候と座礁時の状況から自力離礁の見込みはなく、現在は船体を安定させるためにタグボートに係留してある状態とのことです。


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損傷した船体からは燃料の重油がこれまでに約1000トン流出したとされており、漁業と観光が主な収入源であるモーリシャスでは環境緊急事態宣言が発令され、環境への重大な影響が懸念されています。


流出した重油のうち約400トンは回収済みとされていますが、まだ船体内には約1600トンの重油と発電用燃料約200トンが残されており、船体の破断箇所が広がりつつあることから残存燃料の早期回収が当面の大きな課題とされています。


海難事故に関する賠償責任は船主が負うことになっており、条約によってその責任の上限も定められていますが、現在並行して調査が進められている座礁の原因調査において船主側の過失があった場合はその限りではありません。


原油を輸送するタンカーの座礁事故と比較すれば流出した重油の量は小規模とも言えますが、美しいサンゴ礁と原生林の生い茂る海岸の汚染された写真は非常にショッキングなものです。

また、ケープサイズはスエズ運河、パナマ運河も通過できずケープ岬、ホーン岬まで迂回しなければならないという載貨重量10万トン以上の巨大な船舶です。

乗組員20名は全員無事だったことが救いですが、早期の事故処理が望まれます。