D2Cとは、Direct To Consumerの略。


主に個人向け消費財を企画、販売するメーカーの業態を指す言葉なのですが、昨今非常にその台頭が著しく、百貨店や大型店舗、アマゾンなどの大規模Eコマースプラットフォームを脅かすとさえ言われています。


靴やカバン、電気製品、マットレスなど。

優れたデザインや性能を持つ商品を開発しても、その商品を宣伝してたくさんの人に知ってもらったり、人がたくさん訪れる大きな店に陳列してもらったり、在庫として仕入れてもらったりと、かつて自分の商品の認知度を世の中に高めるのは大変ハードルが高いものでした。

しかし、現在、インターネットの発展と物流網の発展により、個人商店でもその品物の品質しだいで、資金を集めることもできれば世の中の何百万もの人に商品を宣伝することもでき、注文から数日でお客さんのもとに商品を届けることもできてしまいます。

さらには、こうした流通によって認知度が高まり、ブランド力をつけたメーカーが実店舗を開くという逆転の流れも発生しています。

そして、このような一連の流れを安価にサポートするShopifyのような企業が急成長しています。

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古い言い方をすればコンサルのような業者ともいえますが、その方針は非常に先鋭的です。

Shopifyの宣伝目的の記事ではありませんが、Webにオープンに表示するその料金体系など、驚きを隠せません。


かつて映画監督や漫画家、小説家を夢見た人たちも、その敷居の高さから夢をあきらめ、才能を開花させることなくうずもれさせてきたのかもしれません。

しかし今はスマホひとつで良い作品を誰でも作ることができ、SNSの力でひとたびバズってしまえば、かつて高い敷居を構成していた資金やコネ、実績など無くとも有名になることができるのです。


D2Cも同じく、本当に世の人に求められる商品であれば、自分の生み出した物を世の中のたくさんの人に届ける可能性が誰にでもあるという、夢のような世界と言えるのかもしれません。


ビットコインしかり、フィジカルインターネットしかり、D2Cしかり。

世の中は一極集中から個個のやり取りの世界に向かっているような気がします。


それでも我々物流業者は、どこかからどこかに物を運ぶことには変わりありません。

運賃を安く提供できるようになっても、荷物は軽くなりませんからね。