NECによって開発された空飛ぶ車の試作機が、8月5日、NEC我孫子事業所の実験場でお披露目されました。




このように、荷物を運んだり物を運んだりする、空を飛ぶ道具の話題が増えてきました。

最近ではドローンなどと呼ばれていますが、回転翼で揚力を得て空を飛ぶ乗り物、ヘリコプターといったい何が違うのでしょうか?

そしてなぜこのニュースが画期的なのでしょうか。


キャプチャ


まずはいくつかの法令上の分類を知らなければなりません。

日本の航空法の上では、まず航空機のことを、

「航空機」とは、人が乗って航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器をいう。

と定めてあり、さらに、同じく航空法の中で、

「無人航空機」とは、航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操縦又は自動操縦(プログラムにより自動的に操縦を行うことをいう。)により飛行させることができるものをいう。

とあります。


つまり、人が乗るかどうかで大きく法律で大別されていますね。


では、無人航空機にも、人が操縦するラジコン飛行機やヘリコプターもあれば、決められたプログラムにしたがって所定のコースを飛行することのできるドローンなどもあります。

これらには現在のところ法令上の区別はなく、人が操縦するか、自律飛行できるかによって便宜上の分類がなされています。


NECが援助しCARTIVATOR社が開発した旅客ドローンのプロトタイプというべきこの機体は、この法令にハマらない、「人を乗せて自律飛行する」航空機の開発を目指したものです。

つまり、人を乗せる無人運転のドローンタクシーを開発している点で、非常に画期的といえるわけです。


すでにUAEやアメリカ、中国などではこの分野の研究がずっと進んでおり、日本はすでにやや後発との声もあります。

しかし、技術立国として再度世界をリードできるよう、応援したいと思います。


来るべき時代、法規制や安全基準が明確になると、都市部では自動運転のドローンが交通手段のひとつとして確立されるのかもしれません。

そして、それは人が操縦し、人が管制する現在の姿ではなく、AIが管制し、自動運転を行うドローンが飛び交う姿が想定されています。


ドローンの技術向上とともに、AIの技術も向上し、限られた空域と構成要素の範囲であれば、AIによる管制とドローン飛行のプログラムが最適なのかもしれません。

乗ってみたいかどうかは、ちょっとコワイ気もしますが・・・


あの乗車アプリの巨人Uberはすでに、ずっと以前から空のUberを構想に描いています。

まさにドラ〇もんの世界ですね。