こんなニュースがありました。

自動運転トラックで急浮上のStarsky Robotics、「遠隔操作」で物流を革新


また、こんなニュースも。

トラック隊列走行を実現へ、高速道路インフラの活用策を検討 国交省



昨今のドライバー不足の解決策として先端技術に投資し物流の無人化を図ろうとするさまざまな試みの一端です。

もちろん実現されれば素晴らしいことですが、この自動運転が実現したとしてもこれはあくまで拠点間の大量輸送のごく一部を担うことにしかならず、人手不足を補う解決策としてはあまりにも微力であるように思えます。

また、無人で高速道路を走るトラックと、線路の上を走る貨物列車との違いが筆者にはよくわかりません。

では、貨物列車の運用をますます向上させれば、と思いますが、実際のところトンベースで国内貨物量の1%以下、長距離輸送の傾向が高いと言ってもトンキロベースで5.3%でしかありません。

(平成29年度 トラック協会資料より)
キャプチャ


これだけ見ても、日本の物流はトラックによって支えられていることがよくわかりますが、その業界の実態としては次のような資料があります。


キャプチャ

これは、日本には60000社を超える運送会社があるが、そのほぼ半数は従業員数10名以下の中小企業であるということ。

また、ここには宅配貨物の小口輸送を担う軽貨物、一人親方の集合体の数は含まれていません。


自動運転の恩恵を受けることが出来るのは当然、当初は採算を考えずこうした試みに協力することのできる、都市間輸送を行っている大手運送会社であり、区域内で毎日街の中を走り回っている運送会社や海コンドレージ会社にはなかなか縁のない話になりそうです。


では、どうするのか。


宅配ポストやロッカーの運用拡大も、いい条件にハマるドライバーの労働環境改善には役立ちそうですが、人手不足の解消にはなかなか至らなそうです。
また、新たな労働力資源としての外国人労働者も、運転免許などの関係からか、まだ改正入管法において運送会社への門戸は開かれていません。


困りましたね。



運送会社の高速料金をタダにするってどうでしょう?
経費削減のために高速道路使用をガマンしている例はまだまだあると思います。
ドライバーは早く上がれるし、燃費もよくなるし、所要時間も短くなるし。
浮いた高速料金は会社の利益にしてドライバーの手当てにでもしてしまえば。


いや、まったくの思い付きですよ。
渋滞が増えるのかもしれませんし、その収入をどれほど補填しなければならないかなんて全く考えていませんからね。