世の中にはたくさんの空を飛ぶ乗り物があります。
グライダー、熱気球、飛行機、ヘリコプター、ロケット・・・
しかし、航空貨物輸送においての主役は、飛行機に他なりません。
世界中の航空貨物輸送のインフラは、飛行機での輸送を前提に成り立っています。
空港施設しかり、貨物輸送の世界基準しかり、倉庫業務や荷役の規格しかり。
では、航空機による貨物輸送はいったいどのような発展を遂げてきたのでしょうか。
1903年12月17日、ライト兄弟により初の固定翼機動力飛行が実現されました。
それから約8年後、1911年7月にイギリスのショアハムからホーヴまで電灯1ケースが航空機により輸送されました。
これが世界史上初めての航空機による貨物輸送とされています。
地図で見てみるとだいたい直線距離で10㎞弱くらいでしょうか。
また、その約半年前、1911年2月には、インドで約6500通の手紙やハガキが航空機により約6マイル輸送され、これは世界初の航空機による郵便物の輸送とされています。
郵便物は現在でも、航空輸送において最優先で取り扱われる貨物の一つです。
その後、1918年ごろには定期便としての旅客輸送、郵便輸送がサービス化され、1919年、現存する航空会社では最古とされるKLMオランダ航空が設立されています。
その後、航空機の性能は軍事的な需要と必要性にけん引され、急激な発展を遂げます。
なかでも、1935年に初飛行したDC-3の航空史に残した功績は大きく、1960年まで約10000機が運用され、旅客定期路線網の拡大やベリーでの小口貨物輸送に大きく貢献しました。
DC-3の軍用輸送機であるC-47の貨物搭載能力は約3トンだったとされています。
1952年に初めてジェット機による定期便が就航して以降はジェット機の発展とともに貨物搭載量も飛躍的に向上し、1963年のB707Fで約40トン、1972年にはB747-200Fが就航し、その搭載能力はついに100トンを超えます。
いま世界最大とされている輸送機はAn-225ムリーヤ。旧ソ連で開発された貨物専用機ですが、最大離陸重量600トン、最大搭載能力は250~300トンとされています。
2010年に一度成田空港に飛来したことがあるそうです。
どちらがGHAだったのか存じませんが、目撃された方はいらっしゃいますでしょうか?
こんな化け物でなくても、ノーズドアやスイングテール機構を有した貨物専用機は、現場で目にすると非常に高まります。
物流という経済の流れに組み込まれた概論を語るよりも、空港で働く人たちや機材とその歴史にロマンを感じるのは私だけでしょうか。
9月23日午前2時52分、種子島宇宙センターからこうのとり7号を搭載したH2Bロケットが打ち上げられました。
今回搭載された貨物は、大型の実験用ラック4台をはじめ6.2トンにも及びます。
6トンもの貨物を国際宇宙ステーションに向けて輸送することができるのは日本のこうのとりだけです。
国際宇宙ステーションの運用がいつまで続くのかわかりませんが、今後、航空貨物輸送で発展を遂げてきた基準や概念が、宇宙輸送にまで発展してゆくのでしょうか。
貨物上屋でつい貨物の匂いを嗅いで安全を確認したり、抜群のセンスで収まりのいいULDを積み付けしたり、まだ日本の誰もが目にしたことのない新しい物を貨物現場でハンドリングしてこっそり優越感にひたったり。
時代は変わっても、いつまでも貨物輸送の現場に人間の知恵と優しさが関わっていてほしいと願っています。
グライダー、熱気球、飛行機、ヘリコプター、ロケット・・・
しかし、航空貨物輸送においての主役は、飛行機に他なりません。
世界中の航空貨物輸送のインフラは、飛行機での輸送を前提に成り立っています。
空港施設しかり、貨物輸送の世界基準しかり、倉庫業務や荷役の規格しかり。
では、航空機による貨物輸送はいったいどのような発展を遂げてきたのでしょうか。
1903年12月17日、ライト兄弟により初の固定翼機動力飛行が実現されました。
それから約8年後、1911年7月にイギリスのショアハムからホーヴまで電灯1ケースが航空機により輸送されました。
これが世界史上初めての航空機による貨物輸送とされています。
地図で見てみるとだいたい直線距離で10㎞弱くらいでしょうか。
また、その約半年前、1911年2月には、インドで約6500通の手紙やハガキが航空機により約6マイル輸送され、これは世界初の航空機による郵便物の輸送とされています。
郵便物は現在でも、航空輸送において最優先で取り扱われる貨物の一つです。
その後、1918年ごろには定期便としての旅客輸送、郵便輸送がサービス化され、1919年、現存する航空会社では最古とされるKLMオランダ航空が設立されています。
その後、航空機の性能は軍事的な需要と必要性にけん引され、急激な発展を遂げます。
なかでも、1935年に初飛行したDC-3の航空史に残した功績は大きく、1960年まで約10000機が運用され、旅客定期路線網の拡大やベリーでの小口貨物輸送に大きく貢献しました。
DC-3の軍用輸送機であるC-47の貨物搭載能力は約3トンだったとされています。
1952年に初めてジェット機による定期便が就航して以降はジェット機の発展とともに貨物搭載量も飛躍的に向上し、1963年のB707Fで約40トン、1972年にはB747-200Fが就航し、その搭載能力はついに100トンを超えます。
いま世界最大とされている輸送機はAn-225ムリーヤ。旧ソ連で開発された貨物専用機ですが、最大離陸重量600トン、最大搭載能力は250~300トンとされています。
2010年に一度成田空港に飛来したことがあるそうです。
どちらがGHAだったのか存じませんが、目撃された方はいらっしゃいますでしょうか?
こんな化け物でなくても、ノーズドアやスイングテール機構を有した貨物専用機は、現場で目にすると非常に高まります。
物流という経済の流れに組み込まれた概論を語るよりも、空港で働く人たちや機材とその歴史にロマンを感じるのは私だけでしょうか。
9月23日午前2時52分、種子島宇宙センターからこうのとり7号を搭載したH2Bロケットが打ち上げられました。
今回搭載された貨物は、大型の実験用ラック4台をはじめ6.2トンにも及びます。
6トンもの貨物を国際宇宙ステーションに向けて輸送することができるのは日本のこうのとりだけです。
国際宇宙ステーションの運用がいつまで続くのかわかりませんが、今後、航空貨物輸送で発展を遂げてきた基準や概念が、宇宙輸送にまで発展してゆくのでしょうか。
貨物上屋でつい貨物の匂いを嗅いで安全を確認したり、抜群のセンスで収まりのいいULDを積み付けしたり、まだ日本の誰もが目にしたことのない新しい物を貨物現場でハンドリングしてこっそり優越感にひたったり。
時代は変わっても、いつまでも貨物輸送の現場に人間の知恵と優しさが関わっていてほしいと願っています。
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