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関西空港の上屋が徐々に復旧するにつれて、あの台風で水没した貨物の様子がだんだんとわかってきました。

倉庫の方々がパレットのうえに貨物をまとめ、ラップを巻いていてくれたおかげで流失は防げていましたが、聞くとやはり一時的に水位は大人の胸の高さくらいまで上がったそうです。


破損していると分かっていても外貨は外貨。そう簡単に荷物を引き取ったり内容を確認することはできません。
仮に写真を撮って送ったり、状況をメールや電話でお知らせしても、その貨物の損傷程度はお客様でないと判断がつかないものです。

輸入貨物については、倉庫でたな卸しを行い、蔵置や搬出のシステムが復旧してから改めて輸入通関を行い、税金を払って(立て替えて)内貨となってやっとお客様に貨物を点検していただくことが出来ます。
まあ、当然ながらほとんどの場合は物流業者がトラックや運送会社を手配してお客様にお届けするのですが・・・・


だいたい通常の運送約款やBLの裏面約款では、自然災害など不可抗力による貨物破損は免責とされています。
しかし、お客様に対して約款上の権利を100%主張することのできる人はなかなかいません。

税金や運賃を負担しながらも物流業者はお客様にお詫びをし、貨物の弁済を求められることも少なくないでしょう。

(だから保険に入っておいていただければ・・・)

あとの祭りです。



もし荷主さんの読者がいらっしゃれば、運送貨物保険には入るべきです。
BLの裏面約款で規定する運送会社の責任範囲はとても狭く、また免責事項も多いですからね。
物流業者としては、自然災害で起こったことで怒られ、さらに弁済させられ、今後ずっと顔色を見ながら商売を続けていくよりも、保険求償していただけるほうが処理もスムーズだからです。


さらに海上輸送の場合などでは、共同海損ともなると自分の貨物の価値以上のリスクを抱える場面もあり得ます。

大まかに3000円も出せば約100万円くらいの貨物の価値はカバーできるはずです。
ぜひともご検討ください。