関西空港はターミナル2を利用してのフライト再開やシャトルバスによるりんくうタウン駅~関西空港間の無料運行など、急ピッチで復旧作業が進んでいます。
また、タンカーの衝突により損傷を受けた関空連絡橋の鉄道も運行再開予定の前倒しが発表されております。

日本のインフラ回復に掛ける意気込みと底力にはいつもながら驚かされます。
それと同時に、現場で作業に従事する方々のご苦労には本当に頭が下がる思いです。


キャプチャ


しかしながら、なぜかあまり報道されない貨物地区の損害と復旧状況。

代理店上屋もさることながら、滑走路に面した航空会社上屋の損害は大きく、また地下に様々な設備機器が埋設されているため、被災から1週間たった今でさえ排水作業が完了していないとも聞きます。

華々しくフライトが再開されても、貨物地区が復旧しない限りは物流拠点としての機能が回復したとは言えません。

当然ながら輸出入の発着地は名古屋、羽田、成田に遷移せざるを得ない状況ですが、当然ながら急激な物量増に耐え切れず、こちらも現場からは悲鳴ばかりが聞こえてきます。

また、上屋のみならずその貨物を取り扱う通関業者、フォワーダーの人たちも、週末、深夜を問わず現場や顧客の対応に追われ、疲弊しています。

エアラインやフォワーダー、通関業者や顧客手配による関東~関西間のトラック輸送もすでにリソースはパンク状態、運賃も通常の2倍以上に高騰しており、また乗務員たちの拘束時間超過や過積載など、安全面にも懸念が出てきている状況です。

旅客輸送も社会インフラなら、当然貨物輸送も社会インフラ。
どうか行政は貨物地区で働いている人たちの苦労にも目を向け、復旧作業へのサポートや代替発着地へのフライト手配などにも積極的に力を貸していただきたいものです。

現場で働いている皆さん、どうかご安全に。