独自のフィーダー船サービスにより日本のローカルポートをカバーするOOCL

 

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神戸港を起点とした敦賀・舞鶴・境港サービスに引き続き、このたび11月中旬より秋田・新潟港のサービスを開始することが発表されました。

 

この2年の海上輸送混乱のなか、コスト増や韓国船社による釜山フィーダーサービスの不安定化により京浜港への長距離輸送を強いられていた東北地方の荷主にとっては朗報かもしれません。

 

 

OOCLのフィーダーサービスのメリットは、内航船と起点となる港で接続される外航船のスケジュールがシームレスに設定されているため、地方港の荷主にとって、外地でのトランシップよりもスケジュールが「読みやすい」ことにあります。

 

さらに、ネームバリューのあるグローバルキャリアでありながら、営業やオペレーションのオンライン化が進む大手他社と比較して今まで通りのどこか人間臭い体質を保っているところも魅力と言えるでしょうか(個人的な好みではありますが)

 

釜山経由サービスもやや安定を取り戻してきた様子が見て取れますが、それでも外地との発着スケジュールが読みやすいサービス展開や、いままで韓国船社では取りあつかうことのできなかった台湾発着貨物の取扱いが可能であるところから、日本海側の産業からある程度の需要が見込めるのではないかと予想されます。

 

 

惜しむらくはこのサービス、北九州のひびき港と神戸の2回のトランシップを経て外航船に接続されること。

 

定時性は保てるものの、スケジュールの冗長化は否めません。

 

 

ネームバリューのあるグローバルキャリアとは言いましたが、合理化やコンソーシアムの都合などでしょうか、OOCLは現在、日本からの北米や欧州航路へは自社配船での直行サービスを持っていません。

 

アジア航路ではかなり強力なKTXサービスを1便でもひびき港に寄せられるとかなりのサービス向上が見込めるのではないでしょうか。

 

不名誉にもPFI事業の失敗事例として有名になってしまったひびき港の面目躍如にもつながる可能性を秘めた今回の新サービス、期待しましょう。