アジア域内の運賃修復の波は収まるどころか、ますます激しくなる一方です。

特に影響の大きいのは中国華南発のプリペイド運賃にけん引された輸入レートではないでしょうか。


華南から日本向け運賃は12月に入り、なんとUSD500/TEUもの値上げが強行されているといいます。

そしてさらに恐ろしいことに、同レベルの値上げが12月のうちに再度繰り返されるとか。


USD2000/40F以上の値上がりですよ!!


NVOCCもBCOもNACもFAKもお構いなし、全ての船社が同様の戦略に足並みをそろえ、市場はもはや収拾のつかない状況です。


11月初頭、平常時の運賃から比較すると、冗談ではなく50倍もの値上がりなのではないでしょうか。

アジア航路でこれだけ短期間にこのような運賃高騰を見せるのは今までにも例がなく、また今後もそうそう起こることではないでしょう(というか二度と止めてくれ)。


年末の繁忙期を迎え、コロナ禍からのサプライチェーンの回復を待ち望んでいた日本の調達物流に対してあまりにも過酷なこの試練。

それでも、荷物を動かすことを最優先し、泣く泣く言い値での運賃で船積みを依頼する荷主様もたくさんいらっしゃいます。


船会社にとっては降ってわいたこの好景気。

我々物流業者にとっても、収受運賃レベルの底上げは決して悪いことではありません。

しかし!

春節ごろまでこの動きが続くと見られていますが、あまりにも過熱したこの市場。

健全な運賃推移と良好な荷主との関係維持の観点から言えば、決して容認できない異常な事態です。