人間には、自分の能力が人よりも優れているという錯覚があることが心理学上証明されているそうです。


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仕事をしていると様々な人間関係がありますよね。

社内での上司、部下、同僚との関係。

お客様との関係。

関係協力会社やお役所との関係。


コミュニケーションには全てそこに人間関係が生じ、そして人はつい無意識的にその関係に優劣をつけてしまうようです。

そして、その優劣の天秤がちょっとでも劣等感のほうに傾くのを感じ取るやいなや、様々な手法を使って優越を保とうとしてしまいます。


金銭的、もしくは立場的な優劣をそのまま心理的な優劣に結び付け、居丈高に叫ぶ人もいれば、その場をそっとやり過ごし、「私のほうが冷静で公平だ」という優越感をひそかに持つ人もいるかもしれません。


いずれにせよ、人間は社会的な生き物ですから、優越感を持つことでのみ心理的な平静を保つことができるのは自然な有り様なのかもしれません。



謙虚、配慮、気遣い、おもてなし。

そのような言葉を意識しながら、自分でもつい、謙虚であることで気持ちを優位に保とうとしていることに気付く瞬間があります。

そして、だれもがそのような心理的な尺度によって心のバランスを保とうとしているものと考えてしまっている自分がいます。


しかし、時折、本当に天真爛漫で他人のことを気に留めず、周りを明るくさせる人や、逆に「一隅を照らす」ような人に巡り合うこともあります。


心に優劣の天秤を持たない人。

そんな人にいつかなれるでしょうか。