米中貿易摩擦や極東アジア情勢、BREXITや中東リスクによる原油高など、いまニュースを見ると景気減速をほのめかすような報道が多く聞こえてきます。

実際、アメリカの金利引き下げに連れてアジア各国でもフィリピンやベトナムなど、金利を下げて金融緩和にゆっくりと舵をとる国も出てきました。


そんな中、個人的に元気だと思える国があります。


それは、インドネシア。


インドネシアも先月、政策金利を5.5%から5.25%へと引き下げましたが、それでもまだまだ元気です。

対日貿易額は順調に伸び続け、ASEANの中でも日本にとって非常に重要な貿易相手国のひとつになりつつあります。



インドネシア共和国は赤道付近に大小およそ1万3400もの島が散らばる島国です。
(ちなみに2位は7109個のフィリピン、日本は6852個の3位です)

人口は約2億4千万人で世界第四位。

ASEANの盟主であり、東南アジアからは唯一G20にも参加している経済大国でもあります。


世界一のムスリム人口を擁する国ですが、積極的に海外企業の投資を誘致し、航空宇宙、ハイテク、IT産業の発展著しい国のひとつと言えるでしょう。


さて、そんなインドネシアですが、現在ジャワ島の西部に位置する首都ジャカルタを移転する計画を発表しました。




2014年までに3兆5千億円もの費用をかけて移転するとの計画が発表されましたが、その移転先はカリマンタン島東部。

そして、インフラへの投資も進み経済の中心として発展を遂げてきたジャワ島を捨てる理由は、慢性的な交通渋滞と深刻な地盤沈下と言われています。


カリマンタン島はオランウータンの生息地としても有名で自然豊かな島ですが、インドネシアの主な空港や海港はジャワ島に集中しており、カリマンタン島へのアクセスは今のところ良好とは言えません。

政治のみの機能が移転するのか、経済の中心もシフトしていくのは不明ですが、この巨大投資が成功したかどうかを見極めるには50年くらいかかるでしょう。


それはともかく、経済的にアジアの中でもまだ元気で、なおかつ押しの強い国民性がフォワーディングビジネスのパートナーとしてビジネスにピリ辛スパイスを加えてくれているのは確かです。


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