キャプチャ


2020年からの新燃料基準に基づいて年内の徴収開始が予想されるLow Sulphur Surcharge。




3か月ごとに運賃やサーチャージの見直しをするケースも多い中、この時期に至ってもまだコンテナ船業界では統一した方向性が示されていません。


近海航路は特に、主な航路ごと(日中、日韓、東南アジア、西アジア等々)にチャージやサーチャージが申し合わされ、統一したレートが採用されることが多いものですが、どうやら今回は各船社によって対応がまちまちのようです。

また、現段階(2019年9月5日)においてもはっきりとした価格や方針を発表している船社はごくわずかです。


参考までに、


ONE

 東アジア輸出チャージ表

以前から採用しているOBS (ONE Bunker Surcharge)に繰り込む方針。
アジアでは、ずっと徴収されていなかったアジアのOBSが10月から USD9/TEUとなっています。


EVERGREEN 

IMO SOx Compliance Charge (ISOCC)という新チャージとして徴収開始をアナウンスしています。
アジア近海においては10月1日出港船より、USD40/TEU (た、高い!)となっています。


Yang Ming, TS LINESなどは、新チャージ導入の方向性と根拠などをウェブ上でアナウンスしていますが、具体的な徴収方法や時期、価格などはまだはっきりさせていません。

ただ、Yang Mingはその価格決定の根拠となるテーブルを公開しています。


Yang Ming

(再改定 ) 国際海事機関による2020年発効の低硫黄燃料の規制に関する弊社の取り組みについて

TS LINES

 
 General Notice of IMO 2020 Low Sulphur Bunker Adjustment Factor (New BAF)




気になるのはEvergreenの新チャージ適用方法。

中国本土からの航路ももつEvergreenは、今年の初めから中国沿岸の規制海域に適用されるLSSをすでに導入済みでしたが、今回のIMO基準は全ての一般海域が対象とされるため、従来のLSSを廃止して改めて新基準での徴収を行うことになっています。

また、中国LSSは運賃支払いに関わらずすべて中国で徴収していたところ、運賃を支払う荷主が支払うことに変更になるとも書いてあります。

アジアや遠洋航路も持つEvergreenなので改めて基準を定めたということにもなりますが、日中航路専門の船社が同様の変更を行うと、既存案件への影響は小さくありません。




ある程度まとまったボリュームの案件や、NVOCCが介在する場合の船会社からの運賃レベルは、特にアジア近海の輸出は底値まで落ちている状況(2ケタ、THC込み、もしかして1ケタ)のなかで、この新チャージのインパクトは相当大きなものです。


あと2週間もすればおおよその流れは出そろうと思われますが、ここまで予想がつかない状況もちょっと珍しいのでは。