あまりに警戒心がなく、羽毛を獲得するために乱獲されて一時は絶滅の危機に瀕したアホウドリ。

しかしこの翼開長240㎝にも至る大型で美しい海鳥は、風のある環境では何時間も海の上を翼をほとんど動かさず飛び続けることのできる滑空の名人です。

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エアバス社のA321を模した小型実験機「アルバトロスワン」に、今回翼端を稼働させることにより、より効率的な飛行を実現させるための装置が取り付けられたとのニュースが報じられました。

実際の航空機に搭載されるまでには強度や安全性のテストをさらに繰り返す必要がありますが、それでも自然界の生き物を模したテクノロジーには、人の生み出すことのできない造形美を感じるとともに、自然界の奥深さには改めて驚かされてしまいますね。




動物の機能を模したテクノロジーは、ほかにも、あまりにもたくさんの世界記録を乱発したゆえに使用禁止となったSPEEDO社の水着などがあります。

これは、サメの肌の表面構造を水着に応用することで、水の抵抗を大幅に低減することに成功したそうです。

そもそもサメは形状的にあまり早く泳げる形でないはずのところ、獲物を捕らえる際の機敏な動きができる秘密がサメ肌にあったとか。


また、ヤモリが吸盤も粘液もないのに天井に張り付くことのできる秘密は、その特殊な指の表面構造が生み出すファンデルワールス力だと言われており、これもテクノロジーへの転化が期待されています。


自然界はあまりにも奥深く、ワクワクする謎に満ちています。

(シコルスキーももしかしてファンデルワールス力が使えるのでは・・・ボソ)