ある隣接する敵国によって南西諸島を不当に侵略され、領土の防衛と奪還のために自衛隊が発足後初めての防衛出動下令により戦闘を行う。


かわぐちかいじ氏による同名連載漫画の映画がいま公開されています。
筆者も本日映画館に足を運んでみてきました。


映画の内容や評価についてはネタバレになるので詳しくは書きません。
ただ、登場人物や周辺諸国の状況、戦闘シーンの構成などについては、連載中の漫画を映画化する際によくみられるように、オリジナルに近いものになっています。


ともあれ


かつて防衛大臣によって発令される最高位の治安維持活動「海上警備行動」は3度発せられましたが、総理大臣によって発令される「防衛出動」は自衛隊設立以来一度もありません。

しかしながら、米中貿易摩擦に関するニュースが日々報じられる中で、外交活動や経済協定などでは片付かないリスクは我々の想像よりもずっと近くに存在するのかもしれません。

自衛隊の重要性、そして航空機搭載型護衛艦(=空母)の必要性を前面に出しながらも、専守防衛、戦争放棄という日本の国是を全うする現場の人々のギリギリの判断を描いており、そういった意味ではかわぐちかいじ氏の監修が活きたのかなという感想です。

特に、自衛隊そのものの練度と士気の高さについては大きくアピールされており、現実に生きて何気ない日常を過ごしている我々は国を守る仕事についている方々に感謝を忘れてはならないと改めて感じたのでした。


この作品は初見でもコンパクトにまとまりよくストーリーが作ってありますが、もし原作を読まずに映画を見た方は、ぜひ原作を読まれることをお勧めします。
個々のキャラクターの深掘りや政治家、自衛隊、マスコミや一般民衆それぞれの立場がより詳細にリアルに描いてあります。