日本は海に囲まれた国です。
ほかの国と陸続きな部分はありませんし、地面の上に国境はありません。
しかし、世界の多くは大陸の上に国土を有し、地上の国境を隔てて人や物が行き来しています。


不法な移民や物資の移動を断絶するため、メキシコとの国境線に壁を建設することを公約していたトランプ大統領が、ついに非常事態宣言というリーサルウエポンを繰り出しました。
これにより、トランプ大統領は、議会の承認なしに壁建設のための予算を確保することができることになります。

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アメリカとメキシコの国境線は3145㎞にも及びますが、じつはすでにその約3分の1の1120㎞にはすでに様々なタイプの壁が建設されています。
金属メッシュの壁、鉄板、鉄柱の格子、コンクリートの壁、車両用バリケードなどなど、タイプは様々です。

トランプ大統領は今回の非常事態宣言により80億ドルの予算を捻出する腹積もりのようですが、現在老朽化した壁の整備も含めてすべての国境線に十分な壁を建設するには230億ドルが必要との試算もあるようです。
また、この物理的な壁を建設するよりも、24時間交代でのパトロール体制を敷いたほうが安価で済むと主張する方もいます。


地続きの隣国があるための苦労は我々日本人には想像が難しい部分もありますが、トランプ大統領の主張や行動はトンデモなことが多く、目を離せません。


実際には大統領権限で予算請求をしても予算差し止め請求が裁判所に提出され、それほど思い通りに建設が進まないだろうとの見方が強いようです。
世界の王にも例えられるアメリカ大統領、いったい現代のことは20年、30年後にどのように振り返られるのでしょう。