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地球上にわずか0.08%しか存在しない炭素。

人類は歴史の中で、その時代時代に現れた炭素を奪い合いながら生きてきました。

時代時代に現れた炭素???

例えばこんな感じです。

・デンプン(穀物)
・砂糖
・香辛料(芳香化合物)
・うま味(グルタミン酸)
・ニコチン
・爆薬(アンモニア)
・石油

などなど。





著書「炭素文明論」のなかで、著者の佐藤健太郎氏は大胆にも、人類の文明史を炭素の争奪戦という観点で切り取り、「炭素は元素の絶対王者」と定義したうえで炭素が握る人類の未来にまで論を展開しておられます。


様々な歴史的事件や紛争、人類の交易範囲や交通手段の発展にまで炭素ひとつで論を展開する著者のぶっ飛びっぷりは見事というほかありませんが、略歴を見るとこの方は歴史学者でも文明論者でもなく、れっきとした科学者です。

決して専門的になり過ぎず、かといって曖昧な表現やいい加減な理論を用いない表現手法は、科学の専門的知識を持たない読者にも、飽きさせることなく正しい知識を吸収させることが出来ています。



先日、問題点の傾向分析についてお話しました。

主要な点は三つ。

◆時系列分析
◆ベンチマークとの比較
◆指標の細分化(セグメント化)

科学に興味があるので何気なく手に取った「炭素文明論」でしたが、問題点の傾向分析について大きなヒントを得たような気がしました。

とくに、炭素原子に着目して人類史を追いかけるという手法はまさに指標の着目と時系列での分析そのもの。


普段の業務には様々なデータが蓄積されていくことと思います。
現場の業務記録には、それほど高度な理論を必要とするようなデータはあまり多くありません。
しかし、単なる記録を積み重ねていくだけではサーバーの容量を食いつぶすだけで何の活用もされないことでしょう。

いろいろな部署に関わる記録のなかで、ある共通した指標に注目し、日ごと、週ごと、月ごとの動きを追ってみたらどうでしょうか。
思いがけない発見があるかもしれません。


「ツボ」とも「キモ」ともいえるような(たとえば「炭素」のような)鮮やかな切り口に最短距離で到達するには長年の経験と確かな知識が必要です。
しかし、やってみることで必ず明日は新しい発見に巡り合えることだと思います。