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国際物流と言えども、日本のお客様にサービスを提供している限り、国内運送業者との付き合いは欠かせません。

輸入貨物の配送や輸出貨物の集荷、小口輸送や拠点間輸送など、物量やニーズに応じて様々な運送会社を使い分ける必要があります。

トラックの輸送に関してだけでも、ざっと以下のような業者があります。


- 10t車や4t車の貸し切り輸送を行う一般区域自動車運送事業者

いわゆるチャーター手配の際に使用するトラック会社です。
空港や港湾地域を拠点にしていて、海貨や航空貨物の取り扱いに長けた業者がいたり(空港内荷役を行ってくれる業者もいます)、都市間を結ぶチャーター輸送を行ったり。
通関業者とパートナー的に働く業者もあり、OLTなどを定期的に行ったりもします。

料金の折り合いさえつけば、事前の打ち合わせの上で厳密な時間指定が可能なのも貸し切りならではです。

また、特殊な例として、このような一般業者と貨物のニーズを結びつけてマッチングを行うトランコムのような会社もあります(昔は水屋と呼んだりしましたね)。


- 特別積み合わせ貨物運送業者

いわゆる混載業者ですが、宅配便は別です。
福山通運や西濃運輸のような大手全国ネットの会社もあれば、トナミ運輸やロジネット(昔の札幌通運)、九州航空や濃飛倉庫のような特定の地域に強みを持つ業者もいます。
基本的にはBtoB輸送に特化しつつあり、パレットなどの中ロット貨物にもある程度まで対応できます。
混載貨物なので貸し切りと比較して料金が安価ですが、基本的に拠点間輸送を介した集配送ですので、配送はほぼ必ず集荷の翌日(以降)です。

働き方改革の流れの中、大ロット貨物や急な依頼、夕方を過ぎた集荷依頼などに対しては昔ほどの対応は難しくなってきました。
これも時代の流れでしょう。


- 宅配便

ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の御三家がシェアの9割以上を占めるすさまじい世界。
昨年なにかとお騒がせな出来事もあった中、人手不足と不当に安価な賃金が恒常的な問題として語られる業界でもあります。
しかし、小口の貨物を一軒一軒に届けてくれるネットワークの細かさは宅配便業者の最大の強みです。
彼らにしかできないことはあまりにもたくさんあり過ぎます。

Eコマースの拡大に伴い、個人宅への貨物お届けの手配を国際物流業者が行う機会も増えてきています。
我々自身、業者と料金交渉をしながらもEコマースの「運賃無料サービス」のメリットを享受している消費者でもあります。
お互いに気持ちよく仕事ができるよう、スムーズに現場を流すことが最も肝要かと思います。

なお、「宅急便」とはヤマト運輸の登録商標ですので、ヤマトのサービスにしかあてはまりません。
「佐川に宅急便を出す」なんて言っちゃダメですよ!


- その他裏技

軽自動車やバイク便を主体とした業者は急な依頼にも比較的対応可能で、スピードも速いです。
しかし基本的には貸し切り主体の業態なので料金はやや高額であることと、ドライバーが登録制だったりするので顧客対応を考えると品質に若干ムラがあることもあります。
しかし、24時間対応のコールセンターがあったりと、いざという時の隠し玉として備えておきたい業者のひとつです。


荷主に要求される、スピードやコスト、サービス品質といった様々な要件に対して、最も適切な運送会社の手配を最短距離で行うことは物流業者の腕の見せ所と言えるでしょう。
特に繁忙期にかかると、なるべく早めにトラックの手配を済ませておかないと、いざ貨物が動く段階になったときにトラックが捕まらないということはよくあることです。


通関状況や納期を見極めながら、先手先手で手配を打っていき、おつりが出ないよう、空振りをしないよう、最適な判断を行うことは非常に重要です。

こういった仕事は、うまくやればやるほど当たり前にしか見えず、だれもほめてくれません。
しかし、我々プロから見れば、行き当たりばったりで窮地に陥り、場当たり的に力任せで業者を泣かせて手配を進めるなんて愚の骨頂。
派手に大騒ぎするだけで何の手柄もありません。

業者を手配する部署こそ、何事も起こらないことが最大のファインプレー、凄腕の配車マンがいるに違いありません。